トレンド解説

URLとは? わかりやすく10分で解説

アイキャッチ
目次

1. URL(Uniform Resource Locator)とは

インターネットの一部であるウェブ上に存在する各種リソースの場所を特定し、その場所までの道筋を示すものがURL(Uniform Resource Locator)です。普段ウェブブラウザのアドレスバーに入力しているウェブサイトの住所(アドレス)であり、HTML文書・画像・動画・PDFファイルなどあらゆるウェブコンテンツを利用するための具体的な手段を示しています。

1.1 URLの定義

URLはUniform Resource Locatorの略で、文字通り訳すと「統一資源位置特定子」です。統一資源とはウェブ上の情報を示し、位置特定子とはその情報がどこに存在するかを特定する役割を果たします。URLはインターネット上の各ページが持つ、一意かつ識別可能なアドレスであり、プロトコル(通信の規約)とドメイン(サーバーの住所)、その他の要素で構成されています。

1.2 URLの特性

URLにはいくつかの特性があります。1つ目は"グローバルであること"、すなわち全世界のインターネット上でURLは一意であり、すべてのURLが一つしかない独自のリソースを指します。2つ目は"直感的であること"、URLの多くは単語やフレーズで構成され、そのウェブサイトの内容をある程度予測可能です。3つ目は"永続性"、一度インターネット上に公開されたURLは、その後リソースが移動した場合でも原則として変更されません。

1.3 URLの起源と歴史

URLはワールドワイドウェブの創設者であるティム・バーナーズ=リーによって、1991年に初めて提唱されたとされています。当時、それぞれ異なる場所に存在するコンピュータが相互に情報を共有するためには、統一的な情報の指定方法が必要でした。その結果として誕生したのがURLで、これにより違うコンピュータでも情報を一意に指定可能となりました。

1.4 URLの重要性

URLは、ウェブ上に存在するあらゆるリソースに対して一意かつ直感的かつ永続性を持つ識別子を提供するという重要な役割を果たします。URLによりウェブは組織化され、特定のリソースに対するアクセスが容易になりました。また、検索エンジンはURLを利用してウェブページの索引を作成し、個々のユーザーがウェブを探索する際にもURLは必須の要素となります。そのため、URLの理解と最適化はウェブの有効利用とSEOにとって欠かせない要素です。

2. URLの構成要素

URLは、ウェブリソースへのパスを指定するための汎用的なアドレス指定法です。URLにはさまざまな要素が含まれ、それぞれに特定の役割と関数があります。

2.1 プロトコル

プロトコルとは、コンピュータが通信を行う際のルールのことです。プロトコルは、情報がどのように交換され、どのように解釈されるべきかを説明します。最も一般的なプロトコルは"HTTP"と"https"であり、"https"はエンドツーエンドの暗号化が追加されています。

2.2 サブドメインとドメイン

ドメイン名は、ウェブサイトの名前を示し、それがインターネット上のどこに位置するかを明示します。一方、サブドメインは主要なドメインの下に存在し、ウェブサイトの特定の部分を指すことが一般的です。

2.3 ポート

ポート番号は、ウェブサーバー内の特定のプロセスまたはサービスを識別します。最も一般的に使用されるポート番号は80で、これはHTTP通信を示す番号です。

2.4 パス

パスは、URLの最後の部分で、ウェブサイト内の特定のページまたはリソースを指定します。パスは通常"/"で区切られ、読み取りやすいキーワードが推奨されます。

2.5 クエリパラメータ

クエリパラメータは、URLのパスの最後について、特定の情報をウェブサーバーに渡します。これは主に検索やフィルタリングに関連して使用され、"?"で始まり、"&"で区切られます。

2.6 フラグメント

フラグメントは、ウェブページ内の特定の部分を直接参照するために使用されます。これは通常、URLの末尾に"#"を挿入して使われます。

3. URLの種類

3.1 絶対URLと相対URL

ウェブページを参照するためのURLには、主に絶対URL相対URLという2つのタイプがあります。これらの違いを理解し、適切な状況で正確に使用することが重要です。

絶対URLとは、ウェブページの完全なアドレスを示すもので、通常、Webブラウザのアドレスバーに直接入力するアドレスです。絶対URLは、プロトコル(http://またはhttps://等)から始まり、ドメイン名、必要に応じてパスやクエリパラメータなどが続きます。例えば、"https://example.com/path/to/page"といった形です。

一方、相対URLとは、現在のページに対する位置関係に基づいて、他のページまたはリソースを指し示すものです。相対URLは、具体的なパスやファイル名から構成され、絶対URLとは異なり、プロトコルやドメイン名を含みません。例えば、"/path/to/page"のような形式です。

3.2 静的URLと動的URL

次に、静的URL動的URLについて言及します。これらもURLの重要な種類であり、それぞれの特性と使用場面の理解が大切です。

静的URLは、その名の通り、内容が変化しないURLを指します。一般的には.html, .jpg, .cssなどの拡張子を持ち、ファイルはサーバ上の一定の場所に存在します。ウェブページが更新されない限り、その内容は変わらず、同じURLで常に同じコンテンツにアクセス可能です。

一方、動的URLは内容が動的に変化するURLのことを指します。典型的には、クエリストリング(URLのパスに続く"?key=value" の形式の部分)を含み、同じURLでもパラメータによって返される内容が異なります。例えば、オンラインショップの商品検索結果や、ログイン後のユーザ専用ページなどがこれに該当します。

3.3 安全なURL(https)

最後に、今やウェブのスタンダードとなりつつある安全なURL(https)について説明します。

httpsのURLは"Secure"の意味である"S"が追加されていて、通信が暗号化されていることを示します。これにより、ユーザが入力した情報や表示される内容は第三者による盗聴や改ざんを防ぐことができ、ユーザの情報を安全に保つことが可能です。

httpsを採用していないhttpのURLでもウェブサイトを開くことはできますが、ウェブブラウザは安全性の低いサイトとして警告を表示することがあります。そのため、ユーザの信頼を得るためにも、特にログインやカート決済など、ユーザの情報を扱うウェブサイトではhttpsの導入が推奨されています。

これらのURLの種類を理解し、それぞれの特性と活用場面を把握することで、URLの使用方法を裁量し、効果的なウェブサイト運用につなげられます。

4. URLの活用方法

インターネットの中で情報を探すときや、ウェブサイトを管理する際にURLは多用されます。以下では、URLの活用方法について解説します。

4.1 URLを用いたウェブサイトの構造化

良く構築されたURLは、ウェブサイトの構造を示す地図のような役割を果たします。URLを通じて、ユーザーや検索エンジンはウェブサイトのページがどのように関連し、どこに位置しているのかを理解することができます。例えば、http://example.com/products/shoesというURLは、「shoes」というページが、「products」というカテゴリーの下にあることを示しています。

4.2 URLの最適化

最適化されたURLは、ウェブサイトのSEOを高め、ユーザー体験を向上させます。そのためのいくつかの要点を挙げると、URLは短くキープし、不要な文字を排除すること、パスを論理的な順序で構築すること、そしてキーワードを適切に含めることなどがあります。

4.3 URLのリダイレクト

場合によっては、ページが移動したり、削除されたりすることがあります。その際には、以前のURLから新しいURLへのリダイレクトを設定することで、ユーザーと検索エンジンの混乱を防ぎ、SEOの価値を維持できます。リダイレクトを行う上で適切なHTTPステータスコードを使用することも重要です。大抵、301(永続的移動)や302(一時的移動)が用いられます。

4.4 URLの短縮

SNSやSMSなどのメッセージでURLを共有する際には、長すぎると扱いにくいため、URL短縮サービスを使ってURLを短縮することが一般的です。また、URL短縮サービスではクリック数などのトラッキング機能も提供されていることが多く、マーケティング目的で使用されることもあります。

5. URLとSEO対策

これからは、SEO対策とURLの魅力的な関係について解説します。URLは単純なウェブページのアドレスだけでなく、SEO対策にも大きな役割を果たす存在です。

5.1 SEO対策とURLの関係

SEO対策のなかで、URLは欠かせない要素です。SEO-friendlyなURLは、検索エンジンによるウェブサイトの効率的かつ正確なインデックスをサポートします。また、良好に構成されたURLは、検索結果のスニペットに表示されることにより、ユーザーのクリックを引きつけやすくなります。

5.2 URLとキーワードの関連

SEO対策において、キーワードは重要な部分を占めます。そのキーワードをURL内に含めることで、検索エンジンにウェブページの内容を明示し、検索結果でより高いランキングを得られます。しかし、これは過度に行うとスパム行為と見なされる可能性もあるので、キーワードは適度に用いることが推奨されています。

5.3 URL最適化のベストプラクティス

  • URLを最適化するためのベストプラクティスとしては、次のようなものがあります。
  • URLは短く、記憶しやすいものにしましょう。
  • URL内には、ページの内容を正確に反映するキーワードを含めましょう。
  • 不要な文字・特殊文字・繰り返しは避けましょう。
  • URLの構造は、ウェブサイトの構造と一致するようにしましょう。

5.4 URL変更時のSEO対策

URLを変更する際には、301リダイレクトを用いて旧URLから新URLへの移行をスムーズにさせることが推奨されています。これにより、旧URLのSEO価値が新しいURLに引き継がれ、検索エンジンのインデックスやユーザーのブックマークにも支障が出ません。

以上が、URLとSEO対策の関連についての説明です。URLは、単なるウェブページの場所を指定するものではなく、SEO対策を成功させるためにも重要な工夫を必要とする部分です。

6. まとめ

本記事では、URL(Uniform Resource Locator)について詳しく解説してきました。ウェブを利用している以上、URLは避けては通れない道です。難解な印象があるかもしれませんが、実は理解することで、ウェブブラウジングの体験が一変します。

URLはウェブ上の資源の場所を特定するためのもので、プロトコルドメインポートパスクエリパラメータフラグメントから成り立っており、それぞれは特定の役割を担っています。また、URLには絶対URLと相対URL、静的URLと動的URLなど、さまざまな種類があることも紹介しました。

さらに、URLはただウェブページを表示するためだけのものではありません。SEO対策の一部としても重要な役割を担います。最適化されたURLは、ウェブサイトが検索エンジンにより適切にインデックスされ、ユーザーに対して使いやすく、視覚的に理解しやすい形となるでしょう。

ウェブの世界において、URLは至るところに存在します。理解と活用方法を身につけることで、ウェブをより効率的かつ効果的に利用する道筋が開けるでしょう。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム