URLフィルタリングの必要性とは? メリット・デメリットも解説
インターネット上には数多くのWebサイトが存在しますが、業務とは関係のないようなWebサイトも存在しています。それらのWebサイトへのアクセスは、業務効率の低下や、セキュリティ上のリスクにつながる恐れがあります。
そのため、社員が業務中にアクセスできるWebサイトを制限したいと考える管理者の方は多いでしょう。その際に利用できるソリューションが「URLフィルタリング」です。
この記事では、URLフィルタリングの概要から必要性、種類や仕組みと併せてメリット・デメリットについて解説します。
URLフィルタリングとは
URLフィルタリングとは、特定のWebサイトへのアクセスを制限するための仕組みです。Webフィルタリングの一種であり、アダルトサイトや犯罪に関するサイトなど、有害なサイトへのアクセスをブロックできます。
業務上不必要なWebサイトへのアクセスを制限できることから、業務の効率化が期待できるソリューションでもあります。また、マルウェア感染や情報漏えいの危険性があるWebサイト、SNSなどへのアクセスを制限することもできることから、情報漏洩対策としても用いられています。
URLフィルタリングの目的と必要性
URLフィルタリングの目的と必要性について、もう少し具体的に解説します。
前述の通り、URLフィルタリングの目的と必要性としては、業務の効率化、情報漏洩対策の2つの観点が挙げられます。
情報漏洩対策
SNSや掲示板等での個人情報の書き込み、電子メールから偽のホームページに接続させるといった方法で重要な個人情報を盗み出すフィッシング詐欺など、Webサイトへのアクセスは様々なセキュリティリスクを含んでいます。URLフィルタリングは、セキュリティリスクのあるWebページや悪意のあるWebサイトをブロックし、攻撃を阻止することができます。
業務効率化
URLフィルタリングを活用することにより、業務と関係がないサイトへの閲覧をブロックする事ができます。そのため、業務中に動画配信サイトへアクセスするといった、本来の目的から外れた使い方を防ぎ、社員の仕事の生産性向上につなげることができます。
URLフィルタリングの種類と仕組み
URLフィルタリングはプロキシとして利用するケースが多く、ユーザーが直接Webサイトへアクセスする代わりにWebサイトにアクセスし、フィルタリングポリシーに基づいた結果をユーザーに返します。特定のWebサイトにアクセスしようとしたユーザーに警告を発したり、実際にアクセスできないように制限したりします。フィルタリングポリシーにもいくつか種類が存在するため、代表的な例を紹介します。
ホワイトリスト式
アクセスを許可するURL(Webサイト)をリストとして記述する方式です。原則すべてのアクセスは禁止されており、ホワイトリストに記載されていないすべてのWebサイトへのアクセスは禁止されます。
ホワイトリスト式は非常に制限が強く、セキュリティ対策としては有効ですが利便性の低下がデメリットです。多くは後ほど紹介するカテゴリフィルタリング式やレイティング式などと組み合わせて利用されます。
ブラックリスト式
アクセスを禁止するURL(Webサイト)をリストとして記述する方式です。ホワイトリスト式とは真反対の考え方であり、アクセスを禁止したいWebサイトを列挙することで対策する方式となります。
ホワイトリスト式に比べて利便性は保てますが、アクセスを禁止するWebサイトの数が膨大になりやすく、管理が煩雑で難しくなる点がデメリットです。こちらもカテゴリフィルタリング式やレイティング式と組み合わせて利用されることが多い方式です。
カテゴリフィルタリング式
Webサイトをカテゴライズしてカテゴリ単位でアクセスを制限する方式です。例えば、「アダルト」「ギャンブル」「SNS」などのカテゴリに当てはまるWebサイトへのアクセスを一括して禁止する、ということが可能です。
カテゴライズの精度はURLフィルタリング製品の開発企業によって異なり、精度が低いと管理が煩雑になりやすいため注意しましょう。ホワイトリスト・ブラックリスト方式と組み合わせて精度を高めることができます。
レイティング(rating)式
Webサイトごとに格付けを行い、レイティング値に従ってアクセスを制御する方式です。アクセスを制限する基準を定めておき、基準を下回るWebサイトのアクセスを制限できます。レイティングはWebサイトの管理者が行なう「セルフレイティング」と、第三者によって行われる「第三者レイティング」に分けられます。
URLフィルタリングの製品ごとに利用可能なレイティングの方式は異なるため注意しましょう。第三者レイティングを用いれば客観的な格付け結果も確認できるため安心できますが、新しいWebサイトなどは結果が反映されるまでに時間がかかり、アクセスを制限できない場合があります。
URLフィルタリングのメリット・デメリット
URLフィルタリングを上手に活用できれば、業務の効率化・セキュリティ対策・内部統制の強化といったメリットを得られます。しかし、一方で利便性の低下や管理負担の増加がデメリットとして挙げられます。
フィルタリング制限で結果を絞り込みすぎてしまった場合、業務上必要なWebサイトの閲覧が妨げられてしまうなど、結果的に生産性の低下につながってしまう可能性があります。また、制限がきつすぎる場合や、カテゴライズの精度が低い場合などには、管理が煩雑になってしまいます。
URLフィルタリングを活用する際には、メリットを最大限に発揮しつつ、デメリットを極力なくせるようにバランスを取った環境の構築が必要です。
この記事のまとめ
Webサイトへのアクセスを制限するURLフィルタリングは、業務の効率化、セキュリティ対策として有効です。インターネットが普及した近年において、企業がURLフィルタリングを導入することは必須といえるでしょう。
昨今のセキュリティリスクに対応するためにも、URLフィルタリングを導入してみてはいかがでしょうか。
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