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USB1.1とは? わかりやすく10分で解説

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USB 1.1とは

USB 1.1は、Universal Serial Bus 1.1の略称で、一般的に“ユーエスビーいってんいち”と読みます。この記事では、USB 1.1の定義や機能、基本的な使い方や他のバージョンとの比較、そしてその利点と欠点について見ていきます。

USB 1.1の定義と機能

USB 1.1は、パソコンと周辺機器の接続に多数使用される、USB規格のバージョンの1つです。1996年に最初のバージョンであるUSB1.0が発表され、その周辺機器における消費電力規格使用の改善を行ったバージョンとして、1998年にUSB1.1が発表されました。

USB1.1にはLS(Low Speed)モードFS(Full Speed)モードが搭載されており、それぞれのモードは転送速度1.5Mbpsと12Mbpsが実現できます。モードは端末の需要により選択され、キーボードやマウスなどの高速通信が不要な機器は低速モード、大容量通信を必要とする機器はFSモードが使用されます。

USB 1.1の基本的な使い方

USB 1.1は、接続する機器とコンピュータ間でのデータ転送などを行うために使用されます。 USB 1.1の接続は非常にシンプルで、対応するUSBポートにUSBケーブルを挿すだけで設定は完了です。

また、電源供給の方法も特徴的で、接続された機器へUSBケーブルから電源が供給されます。これにより外部の電源装置が不要となり、設置や接続が容易となりました。

転送速度は接続される機器の性質により、LS(Low Speed)モードかFS(Full Speed)モードが選べ、それぞれ最大1.5Mbpsまたは12Mbpsのデータ転送が可能です。

USB 1.1と他のバージョンとの違い

USB 1.1とその上位バージョンであるUSB2.0との主な違いは、転送速度と互換性にあります。USB2.0の最大転送速度は480Mbpsであり、USB1.1の最大12Mbpsよりも大幅に高速です。

USB1.1とUSB2.0はコネクタの形状が同じで互換性があるため、USB1.1の機器をUSB2.0のポートに接続して使用することが可能です。ただし、その際の転送速度はUSB 1.1の仕様に準じるため、USB2.0と同等の速度は出ません。

一方、USB3.0になると、転送速度はさらに上がり最大5Gbpsまで上昇しますが、USB1.1の機器とUSB3.0のポートとの間での完全な互換性は保証されません。

USB 1.1の利点と欠点

USB 1.1の最大の利点は、そのシンプルさと使いやすさにあります。同じ形状のコネクタを持つ機器は全てUSB1.1に接続可能で、最大127台の機器を接続することが可能です。さらに、パソコンからUSBケーブルを通じて電源が供給されるため、外部電源が不要で、設置や接続が容易です。

一方、欠点としては、データ転送速度が最大で12Mbpsと他の新しいバージョンに比べて低いことが挙げられます。このため、大量のデータを高速に転送したい場合には、USB2.0やUSB3.0などの新しいバージョンの使用が推奨されます。

USB 1.1の規格と仕様

現在ではあまり見聞きしないかもしれませんが、USB 1.1はコンピュータと一部の周辺機器の接続において非常に重要な役割を果たした規格です。それでは、詳しくUSB 1.1の特性について見ていきましょう。

USB 1.1規格の詳細

USB 1.1は、USB規格のバージョンの一つであり、パソコンと周辺機器等の接続に使用されます。1998年に発表されたUSB 1.1は、USB 1.0の使用体験を改善するために執筆されたバージョンです。

詳しく言うと、USB1.0の周辺機器における消費電力の規格使用を改善しました。キーボードやマウス、モデムなどでは、低速とされるLS(Low Speed)モードが使用され、スキャナーやプリンターなどでは、全速とされるFS(Full Speed)モードが使用されました。一つの規格で複数の転送モードを設けることで、幅広いプロダクトに対して、フレキシブルな対応が可能になりました。

しかしながら、現在ではUSB 1.1の上位互換であるUSB 2.0が主流となっており、USB 1.1はあまり見かけないかもしれません。

USB 1.1のデータ転送速度

USB 1.1にはLS(Low Speed)モードとFS(Full Speed)モードがあります。LSモードの転送速度は1.5Mbps、FSモードの転送速度は12Mbpsです。これらは当時の規格としては、十分すぎるほどの転送速度でした。

しかし、これらの転送速度は現在の規格と比べると大幅に遅く、データの転送に時間を要する可能性があります。そのため、大容量データの転送には、USB 2.0などの新しい規格の使用をおすすめします。

ただし、キーボードやマウスなどの低速度データ転送が必要なデバイスには、USB 1.1は依然として有効な接続手段となりえます。

USB 1.1のコネクタ形状と互換性

USB 1.1のコネクタ形状は、後継規格であるUSB 2.0と同じであり、これにより両者間の互換性が存在します。これはつまり、USB 1.1のデバイスはUSB 2.0のポートに接続することが可能であり、逆もまた可能ということです。

しかし、USB 2.0とUSB 1.1とを組み合わせて使用すると、転送速度はUSB 1.1のものに合わせられるため、USB 2.0の高速転送を得ることはできません。そのため、高速転送が必要な場合は、同じ規格のデバイスを使用することをおすすめします。

一方、小型の機器向けにはmini A端子、mini B端子も存在し、これらはデジカメやポータブルゲーム機、ポータブルオーディオに多く搭載されています。

USB 1.1の電源供給

USB 1.1はバスパワー供給に対応しています。これは、パソコンから対応機器にUSBケーブルを通して電源を供給できるという機能です。したがって、キーボードやマウスなどのデバイスは、別途電源を必要とせず、USBポートから電力を得ることができます。

しかし、バスパワーには限度があり、一つのUSBホストコントローラーから供給できる電力には上限があります。そのため、バスパワーだけで動作するデバイスは、その消費電力が制限を超えないことが必要です。

このため、多くのデバイスを接続する場合や、電力を多く必要とするデバイスを接続する場合は、電源供給のあるUSBハブなどを使用してデバイスとパソコンを接続することが推奨されます。

USB 1.1とパソコンの関係

まずは、USB 1.1とパソコンとの接続について解説します。USB 1.1は、バージョンの一つで、パソコンと周辺機器をつなぐための定番のインターフェース。このバージョンの初めての使用は1998年で、消費電力の規格使用の改善等を目指して開発が進められました。

当時の大きな問題点であったパソコンと周辺機器の接続における複雑さを解決するために、すべての機器が一つのケーブルで接続できるようにしたのがUSB 1.1です。そのため、まだまだ古き良き時代のパソコンでも、このUSB 1.1は確かな存在感を放っています。

さて次に、パソコンにUSB 1.1を使用する上での条件について詳しく見ていきましょう。

最初に留意すべきは、パソコンのオペレーティングシステムです。USB 1.1は、互換性の観点からすると、ほとんど全てのWindowsおよびMacのOSに対応しています。しかし、それがすべてではなく、パソコンのハードウェアがUSB 1.1に適しているかどうかも重要な条件となります。

特に、パソコンのマザーボードがUSB 1.1をサポートしているかどうかを確認する必要があります。また、パソコンの電源容量も考慮に入れるべきです。USB 1.1はバスパワー供給方式を採用しているため、周辺機器に電源を供給する事も可能です。そのためには、パソコンの電源がその負荷を支えるだけの容量が必要です。

次に、パソコンとUSB 1.1のデータ転送の具体的な進め方について見ていきましょう。

まず、USB 1.1はパソコンと周辺機器を接続するためのケーブルを用意します。その後、周辺機器のデータをパソコンに転送するためには、適切なデバイスドライバーが必要です。

デバイスドライバーは、パソコンが各種の周辺機器を適切に制御するためのソフトウェアの役割を果たします。具体的には、パソコンから指示を受けて、周辺機器を適切に制御し、データ転送を行います。

最後に、パソコンにおけるUSB 1.1の位置付けについて見ていきましょう。

USB 1.1は、既に後継のUSB 2.0やUSB 3.0などが登場している状況下で、現在でもなお必要とされ続けているバージョンです。それは、その互換性の高さや堅牢な設計、そして簡便な接続性が評価され続けているためです。

多くの古いパソコンやレガシーな周辺機器が、依然としてUSB 1.1を使用している事実からもその重要性がうかがえます。現在でも全く過去のテクノロジーとは言えず、パソコンと周辺機器を繋ぐ重要なバージョンとしてその位置を保っています。

USB 1.1と周辺機器の関係

USB 1.1は、コンピュータと周辺機器を繋げるための規格として広く使われてきました。この節では、その周辺機器とUSB 1.1の関係について詳しく探り、具体的な接続方法やデータ転送の進め方、最適な周辺機器の選び方について見ていきましょう。

USB 1.1対応の周辺機器の種類

USB 1.1の規格は、非常に多くの種類の周辺機器と互換性があります。特に、キーボードマウスプリンター、そしてドライブ機器といった機器に多く使用されています。

そして、USB 1.1は高速・大容量の通信が必要ない機器に対しては低速モード(LSモード:1.5Mbps)、大容量の通信を行う機器に対しては全速モード(FSモード:12Mbps)を使うことができます。

USB 1.1の対応機器は広範にわたりますが、現行の新しい規格への更新が進んでいる為、古い機器やレトロPCとの互換性が求められる場合に多く見られます。

USB 1.1と周辺機器の接続方法

USB 1.1と周辺機器の接続は簡単です。USBポートにケーブルを差し込むだけで、パソコンと周辺機器を接続できます。

その際、USBのコネクタ形状が同じであるUSB2.0とUSB1.1は互換性が存在します。したがって、USB2.0のポートにUSB1.1の機器を差し込むことも可能です。

ただし、一部の機器ではUSB 1.1の規格特性上、必要な電力が供給されない場合もあるため、使用する機器の仕様を確認することが重要となります。

USB 1.1と周辺機器のデータ転送の具体的な進め方

USB 1.1でのデータ転送は、通常のメソッドを使用して行います。ドラッグ&ドロップコピー&ペーストなどの操作で、データを転送することが可能です。

USB 1.1の最大転送速度は12Mbpsと現行の規格に比べると遅いですが、小規模なファイルの転送や、デバイスの制御を行うには十分な速度を発揮します。

しかし膨大なデータを転送する際は、時間がかかる点を計算に入れて進めることが必要です。

USB 1.1に最適な周辺機器の選び方

USB 1.1に最適な周辺機器を選ぶ際は、必要な機能実際のデータ転送速度の要求を考えることが重要です。

高速なデータ転送を要求する機器ではなく、キーボードやマウス、モデムなどの低速で十分な機器を接続するのであれば、USB 1.1の規格は適しています。

なお、選ぶべき機器はその使用目的や、利用環境によって左右されます。古いデバイスとの互換性が重要な場合などは特に、USB1.1規格のパソコンや機器を選ぶことが望ましいです。

USB 1.1の活用

今やパソコンと外部を繋ぐための不可欠な存在となったUSB、 特にUSB 1.1の規格は多くの周辺機器で活用されていることから、その効果的な活用方法などを知っておくことは非常に有益です。それではここから、その日々の活用法やトラブルシューティング、保守・メンテナンス方法、そして今後の展望について詳しく解説していきます。

USB 1.1の日々の活用方法

USB 1.1は、パソコンと多くの周辺機器を接続するために使用します。一般的に、キーボードやマウス、プリンターなどといった機器に対して活用されます。さらに最大127個の周辺機器を接続できるため、複数のデバイスを同時に操作する場面では非常に便利です。

また、USB 1.1の特徴としてバスパワー機能があります。この機能により、USBケーブルから対応機器へ電源を供給することが可能になりました。このため、様々なデバイスを接続する際に電源供給が必要な場合でも、電源アダプターを別途用意することなくUSBだけで対応できます。

また、USB 1.1規格は小型の機器向けにmini A端子、mini B端子も存在します。これにより、デジカメやポータブルゲーム機、ポータブルオーディオなどを接続することが可能です。これらの機器を使用する際には、このminiコネクタを活用することを忘れないようにしましょう。

USB 1.1のトラブルシューティング

USB 1.1を活用する上で、時折トラブルに見舞われることもあります。そのような場合には、まずはデバイスの接続状態を確認しましょう。また、それでも解決しない場合には、デバイスマネージャからUSBポートのドライバを更新することで、問題が解決することがあります。

さらに、USB 1.1の端子には、出力電流が制限されていることを認識しておきましょう。これは、特に大容量の情報を送受信する機器に影響を及ぼす場合があります。そのような時には、USB ハブを用いてパワーサプライを分けるといった対策を講じることが重要です。

ピン折れやケーブルの断線など、物理的な故障でデバイスが認識できない場合は新しいケーブルを購入するなど対策をしましょう。また、壊れたUSBポート自体が原因の場合は、専門の修理業者に対応してもらうことをおすすめします。

USB 1.1の保守・メンテナンス

USB 1.1の正常な動作を維持し続けるためには、適切な保守・メンテナンスが不可欠です。まずは、ケーブルやコネクタの物理的な傷を防ぐため、取り扱いには注意が必要です。

また、USB ポートやケーブルの接触部分は、汚れやホコリがたまると接触不良を引き起こすことがあります。定期的に清掃を行い、接触面をきれいに保つことが推奨されます。しかし、清掃の際には中性洗剤を使い、水滴が内部に入らないよう注意しましょう。

そして、PCソフトウェアの定期的なアップデートも忘れてはいけません。OSやドライバのアップデートにより、USBの互換性や安定性が向上することがあります。また、セキュリティ面のアップデートにより、不正アクセスからPC全体を守ることも可能です。

USB 1.1の今後の展望

すでにUSB1.1の上位互換となるUSB2.0が主流になっていますが、まだまだUSB1.1を採用している機器も存在します。特に旧型のデバイスを利用している場合には、USB 1.1の存在は無視できません。

しかし、USB規格は日々進化を遂げており、転送速度の向上や出力電流の増強など、USB 1.1とは比較にならないほどの性能を持つ新しい規格が次々と登場しています。このため、適宜新規格に対応する機器へのアップデートを考えるべきでしょう。

一方でUSB1.1以上の規格への変更は、機器の交換や設定の変更が必要となることもあります。そのため、新しい規格への移行はそれらの費用や、対応する機器の購入可否、そして自身の使用目的を考慮した上で検討しましょう。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム